屋久島研究講座とは

屋久島は太古の自然環境がそのままの形で今も残されており、1993年にはユネスコの世界遺産に登録されました。
屋久島は、世界中からの注目を集めており、貴重な研究材料の宝庫なのです。
屋久島環境文化財団では、研究者ネットワークの運用事業の一環として、屋久島をフィールドとしている研究者や屋久島に関する知識を有した識者の方々などを講師として、町民を対象に、屋久島の自然や文化などに関する講演を年に4回開催してます。
ご興味のある方はぜひ、ご参加ください。

過去の研究講座

平成29年度第5回屋久島研究講座
〈演 題〉 屋久島津波痕跡の発見―屋久島を襲ったここ数百年の歴史津波―

開催日 平成30年2月28日(水) 19:00〜20:45
講師 中川正二郎氏(屋久島地学同好会)
対象者 屋久島町民
参加者数 80名(ガイド登録受講証明書発行 名)
内容

鹿児島県内で初めて屋久島で発見された津波の痕跡について、その年代の確定に至るまでの経緯、予想される津波の時期等、模式図を使いながらわかりやすく説明をしていただいた。また、津波に対する備えの必要性について受講者に理解いただけたようだった。
※ 屋久島町エコツーリズム推進協議会登録ガイド更新条件の対象となっています。

平成29年度第3・4回屋久島研究講座 
〈演 題〉 「ヤクシカ問題と屋久島の生態系管理を考える」

開催日 平成29年12月9日(土) 13:30〜17:30
講師 矢原徹一(九州大学大学院理学研究院)
梶 晃一(東京農工大学大学院農学研究院)
田中 準(環境省屋久島自然保護官事務所)
手塚賢至(屋久島照葉樹林ネットワーク)
揚妻直樹(北海道大学北方生物圏フィールド科学センター)
対象者 屋久島町民
参加者数 130名(ガイド登録受講証明書発行 名)
内容1

屋久島ではヤクシカの個体管理が試みられている。この情報が町民に適切に伝わっているか。ヤクシカの個体管理をどのように生態系管理に結びつけていくかは課題として残されている。
ヤクシカの希少種戸上の影響を説明し、個体管理と生態系管理をどのように進めれば良いかについて討論した。
※ 屋久島町エコツーリズム推進協議会登録ガイド更新条件の対象となっています。

内容2

ポスターセッションが同時に行われ、財団の生物多様性保全奨励事業の支援を受けた方が下記の通り発表した。
松原幹
…「屋久島のニホンザル種子散布におよぼすシカの糞食の影響」
山口昌秀
…「ボランティア体験・学習キャンプ開催による生物多様性の啓発活動 in口永良部島2017」
辻田有紀
…「屋久島の希少なランをどう護る?共生菌からアプローチする保全」
村田政穂
…「ヤクタネゴヨウ林分における外生菌根菌の埋土胞子群集」

平成29年度第2回屋久島研究講座 
〈演 題〉 「南九州縄文文化と横峯遺跡・竪穴住居」

開催日 平成29年11月26日(日) 14:00〜16:00
講師 新東 晃一氏(南九州縄文研究会代表)
対象者 屋久島町民
参加者数 40名(ガイド登録受講証明書発行 名)
内容

南九州の縄文文化について地理的特徴や,上野原遺跡を具体例としてあげながら土器の編年,また竪穴住居の構造等わかりやすく説明していただいた。
※ 屋久島町エコツーリズム推進協議会登録ガイド更新条件の対象となっています。

平成29年度第1回屋久島研究講座
〈演 題〉 300年の眠りを越えて「シドッティ神父、その生涯と屋久島」

開催日 2017年11月24日(金) 19:00〜20:00
講師 古居智子氏(作家)
対象者 屋久島町民
参加者数 50名(ガイド登録受講証明書発行 名)
内容

1708年、シドッチ神父が屋久島に上陸し、恋泊村(小島)の民家に滞在した後に捕らえられ神父は江戸に送られ、「切支丹屋敷」に幽閉され、そこで生涯を閉じることとなる。
シドッチ神父の誕生から屋久島に上陸するまでの経緯、日本において長崎奉行所、新井白石の尋問の内容など文献を基にいろいろなエピソードを交えながらシドッチ神父の果たした功績等についてわかりやすくお話いただいた。
※ 屋久島町エコツーリズム推進協議会登録ガイド更新条件の対象となっています。